こんにちは、温泉オタクでKindle本「奇跡のかけ流し温泉」の著者KOUです。(プロフィールとX)
青森、恐山へ。
実はこの「恐山」って温泉があるんですよね。
もちろんボクが今回、この恐山に来たのも「恐山に温泉がある」ということと、近くには下風呂温泉や薬研温泉といった素晴らしい温泉があるため。
今回、完璧な恐山の温泉ガイド…ではなく、温泉オタクのボクが実際に訪れてみた体感をまとめてみました。
もくじ
恐山の中へと

こちらは恐山の入り口。料金は700円でした。(この料金に温泉の値段も含まれる)

まずは参拝。奥に進むと、

この雰囲気。
いたるところから硫化水素ガスが溢れていて「地獄」のイメージもたしかに感じる。(地獄のイメージらしい)

有名な宇曽利湖。温泉と同じく「酸性」の湖で、ウグイという魚だけが棲息しているらしい。(こちらは天国のイメージとのこと)

展望台からの眺め。
恐山についてサクッと解説

恐山 基本情報
| 所在地 | 青森県むつ市・下北半島(宇曽利湖を中心とするカルデラと八峰一帯) |
| 霊場区分 | 日本三大霊場(高野山・比叡山と並ぶ) |
| 開基伝承 | 862年 慈覚大師円仁が開山と伝わる |
| 現在の管理 | 曹洞宗 恐山菩提寺(本坊:円通寺) |
| 入山料 | 700円(6:00〜18:00/受付16:30まで) |
地理・自然環境
| 地形 | 釜臥山など八峰に囲まれた直径約4 kmのカルデラ盆地 |
| 湖 | 宇曽利湖(強酸性 pH 3.2〜3.8、最大水深約24 m) |
| 活火山性 | 湖畔や湖底から噴気・湧泉が継続的に噴出 |
| 生態 | 強酸性環境に適応したウグイなど限られた生物のみ生息 |
| 風景対比 | 荒涼とした硫黄岩帯=「地獄」、白砂の極楽浜=「極楽」 |
歴史・信仰・主な見どころ

| 地獄の象徴 | 無間地獄・賽の河原など136カ所の噴気帯と石積み群 |
| 極楽の象徴 | 宇曽利湖畔の極楽浜(白砂とコバルトブルーの湖水) |
| 霊的スポット | 太鼓橋(三途の川)、地蔵殿、延命地蔵尊 ほか多数 |
| 口寄せ文化 | イタコが大祭・秋詣り期間に出仕し、死者の言葉を伝える |
三途の川は、恐山に向かう途中にありました。車を降りてスマホで撮影。
年中行事・イタコ
| 行事 | 開催時期 | 概要 |
| 恐山大祭 | 7月20日〜24日 | 最大行事。法要・大施餓鬼・イタコ口寄せなど |
| 恐山秋詣り | 10月上旬の3連休 | 亡者供養とイタコ口寄せ、紅葉期の参拝 |
境内の4つの温泉(入浴無料・入山料に含む)
| 湯名 | 泉質・特徴 | 備考 |
| 冷抜の湯 | ぬる湯で長湯向き、硫化水素泉 | 男女別 |
| 古滝の湯 | やや熱め、浴室が古風 | 男女別 |
| 薬師の湯 | 約45 ℃と高温、湯治向き | 男女別 |
| 花染の湯 | 濃厚な湯 | 混浴・小浴室 |
開山期間・アクセス
| 開山期間 | 5月1日〜10月31日(冬季閉山) |
| 開門時間 | 6:00〜18:00(入山受付16:30まで) |
| 路線バス | 下北交通「恐山線」:下北駅→恐山 1日3〜4往復 |
| 車 | JR下北駅から約40分(県道4号線経由) |
| 宿坊 | 宿泊可(要予約)/精進料理・朝夕勤行に参加可能 |
静寂に包まれた宇曽利湖と硫黄の噴気帯を歩けば、極楽と地獄を行き来するような感覚に。
大祭・秋詣りの時期はイタコの口寄せを体験できる貴重なチャンス。参拝・温泉・火山地形探訪を一度に味わえる唯一無二の霊場。
では恐山の温泉へ

今回、この薬師の湯にだけ入りました。ほかは女湯になっていて、混浴のところがあるのは知らなかった!

手前がぬるめで、奥が熱め。

湧出量もわりと多く、鮮度もピカイチ。加水も自由にできるようになっていました。
成分と入った感想

| pH | 1.89(強酸性) |
| 泉質 | 酸性・含硫黄・鉄(II,III)-ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉[硫化水素型](低張性酸性高温泉) |
| 泉温 | 74.2 ℃(源泉) |
| 特徴 | 強い硫黄臭と白濁色、鉄分と硫黄成分が豊富で殺菌力が高い。成分総計は約4.85 g/kg。 |
もちろん掛け流しで循環・消毒・加温はなし。(循環装置も壊れるような温泉)
加水は、自由にできる感じに。
例えば、白濁の酸性泉というと、那須湯本の「鹿の湯」とかを思い出すけど、恐山の方がずっとキリッとしてワイルドで刺激的。
今回、ボクは普通に入ることができたけど、肌の調子によっては「入れない」ということもありそうだなと。
実際、Xを見ていたら、ぬるいので30分入っていたら、肌をやられてしまった。といったポストも見かけました。
とはいえ、美肌効果はかなり高いなと。

反対側にも温泉が。こちらはボクが訪れた時は「女湯」になっていました。
このほかにも混浴のところがあるようですね。これは気づかなかったので、また次回に。
あと、この日は土曜日。しかし普通に誰もいない。
あとから入ってくる方もいて、参拝者の30人にひとりくらいが温泉に入るような印象でした!
草津「白旗」、蔵王「上湯」、那須「鹿の湯」に似ているかな
ちょっと比較しつつまとめると、
- 草津「白旗」→ワイルドでエネルギッシュ、しかし優しい
- 蔵王「上湯」→ワイルドでエネルギッシュ、しかし優しい
- 那須「鹿の湯」→マイルドでガツン
- 恐山→ピリッとしてガツン
ちょっとわかりにくいけど、こんなイメージを持っています。
近くの「下風呂温泉」と比較 「見た目は近い。泉質はまったく違う」

色はけっこう似ているかなと。こちらは下風呂温泉の「さが旅館」さんの温泉。美しい!
- 下風呂温泉→あったまる!、優しいイメージ、肌もしっとり
- 恐山の温泉→刺激的!、キリッとしている、肌はダメージありつつしっとり
ちなみに、下風呂温泉は塩化物泉でPHは中性。恐山は酸性が強いので、見た目は近いけど、泉質はまったく違うのが面白いですね。
ほかにも薬研温泉もあって、こちらは単純泉。詳しくは「薬研荘」さんの記事に👇
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薬研温泉「薬研荘」宿泊記ブログ「キリッと極上の単純泉。大間の本マグロ…」
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それでは今回は、このあたりでサクッと終わります。最後までありがとうございました!
YouTubeではこの記事を補足しつつ語っています⬇️