先日、甲子温泉の大黒屋さんに宿泊してきました。(2020年の12月です)
ここに来るのは2回目、前回は日帰り入浴でしたので今回宿泊できてよかったです。
両方やってみたけどおすすめはなんといっても宿泊!ここの良さは宿泊の方がよくわかりました。
僕は年間40泊ほど温泉に出かけますが、1万円代でここまで全てがいい温泉宿って滅多にないかと思います。
ではさっそく記事にうつっていきます。
(スミマセン、少し長い記事になりますので目次も合わせて参考にしてください!)
【宿泊記ブログ】甲子温泉大黒屋「雪ふる秘湯に感激」
14半ごろ車で到着して、ちょっと早いかなと思って車で休んでいました。
すると宿の方が「もう大丈夫ですよ!」って声をかけていただき中に入ることに。
いやありがたい!
「車は4駆ですか?」って「いや普通のスタッドレスです」と。
「明日もしかしたら車が上に上がらなくなってしまうかもしれませんが、その時はひっぱり上げます」って。
お〜ちょっと油断してた。
でも引っ張り上げてくれるなら冬も安心ですね。笑(ちなみに翌日は気温が少し高かったようで、すんなり車は上に上がりました)
とりあえずロビーでチェックイン。
日本酒やら本やらいろいろ売っています。外はすごく寒いけど、このロビーはすごくあったかいです。(いや全館あったかい!)
こういうのっていいですよね!
というわけで宿の方に案内していただき部屋に向かいます。
途中エレベーターがありました。宿の方に「どうぞ」と中へ。
2階に上がるともうその宿の方は階段で登られていました。
いやすごいけど、大変じゃないかと少し思います。笑
2階の通路を通って部屋へ到着。
というわけで、まずは部屋編からです!
【部屋編】甲子温泉大黒屋「冬もかなりあったかい」
コロナ対策であらかじめ布団が敷いてありました。
というか僕はもともと布団が敷いてある方が気楽で好き。笑(湯治場好きなので)
奥のスペースもこれまた快適!ここも床暖房だよ!
外の雪景色がいいですね〜外はかなり寒いですよ。なのに部屋がかなりあったかいので殿様気分です。
リアルに昔の殿様とかって「こういう気分だったのかな」なんて思いました。
次にテレビと床の間を。床の間いい感じです。テレビは僕は見る習慣がないのでレビュー不能です。笑(パソコンで動画を見たり仕事したりしてました)
部屋にあったお菓子は「だるま最中」。3時ごろ食べるとお腹がいっぱいになってしまうので、食後にいただくことに。
すごく上品で美味しかったですよ!
では次におトイレを。
入り口入ってすぐの右手にありました。木の扉がいいですね。ちなみにこの辺りも床暖房でうれしい。
開けると、、
うん、いわゆる快適なトイレです。笑
トイレの向かいは洗面所になってました。
なんと蛇口が2種類。一つは普通の水。そしてもう一つは「阿武隈水」の天然水です。
この水をコンビニの天然水と比べてみたら、はるかにこの阿武隈水の方が美味しかったです!
ペットボトルを持っていたので、そこに入れて持ち帰ったのですが、家であらためて感動するほど美味しかったです。
「49歳、秘湯ひとり旅」の本の中でも「ビールより美味しい!」って感動しているシーンがあるくらい!
確かに、本当に美味しい湧水ってこんな味なのか〜という感じです。
このあたりに、お茶や冷蔵庫、お湯など全てがそろっていました。
そういえばお湯を飲むの忘れてた!湧水の白湯って実はすごいおいしいですよね!
では、部屋に戻って最後にふとんを。
かなりふかふか。外は極寒の地なのに部屋もふとんもかなりあったかくて「寒い!」って思うことは一度もありませんでした。
というかエアコンが最強すぎ!
ちょっと付ければ一瞬であったまります。
東京より北海道の方があったかいとかって話があるけど、それに近いかと思います。
「何か欠点はあった?」って聞かれてもこれは何も思い浮かばない。
とにかく快適でした!
というわけで部屋で一休みをしたのち温泉に向かいました。
1階に降りて、通路を進みます。
このあたりも雰囲気があっていい感じです。
この先に温泉が。
というわけでここからは、甲子温泉の【温泉編】です!
甲子温泉大黒屋さんの温泉は全部で4種類
具体的には、
- 大岩風呂
- 櫻の湯
- 恵比寿の湯(内湯と露天風呂)
泉質に関しては、大岩風呂と櫻の湯は同じ。恵比寿の湯は違う泉質です。
では、まずは大岩風呂と櫻の湯についてから。
大岩風呂と櫻の湯への道のり
この二つの温泉に行くには、少し歩く必要がありました。
まずは、旅館から温泉に向かう出口。途中に恵比寿の湯があるけど、そこはスルーして進みます。
すると、、
ここで長靴または、サンダルに履き替えます。
長靴はもちろん冬のみかな。そして左手に見えるコートを着ます。(コートに関しては着なくてもギリギリ可能です!迷ったらとりあえずきた方が良いです)
階段をひたすら降ります。体感としては、駅の一般的な階段と同じくらいに感じました。
すると外に出ます。ここでもちょっと降りる感じです。これは12月の終わりの様子だけど、ものすごい雪です。そして寒い!
箸を渡ります。遠くに見えるのが大岩風呂と櫻の湯です。(左が大岩風呂、右が櫻の湯)
甲子温泉大黒屋【大岩風呂】について
到着。まずはここの名物である大岩風呂から。こちらは普段は混浴。女性専用の時間帯があるのでご安心ください。
この写真より実際はもう少し暗めです。
入ってすぐ右手に着替えるスペースがありました。
天井を見上げてもものすごく高いです。150年の歴史があるそうで、
湯口に近づいてみました。かなりの湧出量です!すごいことにここ大黒屋さんの温泉は、全て掛け流し、循環なし、消毒なし、加温なし。さらには足元湧出の温泉でもあります。
そしてここの温泉は飲泉が可能なんです。
温泉が出ているところは2種類。上記の岩の間からと、足元からです。足元から湧いている温泉は30度くらいの温泉で浴槽の中を歩いていると少しひんやりとするところがあるけど、そこが温泉の湧いているところです。
岩の間から湧いている温泉は45度ほど。飲泉するにもぴったりの温度でした。
コップはないので、この岩に口を近づけてそのまま飲んでみました。「うん、うまい‥」
ここまで飲みやすい温泉って珍しいと思います。美味しさに驚いたくらいです。ちなみに宿泊すると阿武隈水が飲めるけど、この水が本当に絶品。
それからこの湯口の上は、神社というか神棚のようになっていました。(いわゆる霊泉という感じがします!)
大岩風呂の特徴
- ぬるめの温度(場所によって変わるけど38度くらい〜42度くらいに感じました。湯口に近づくほど、お湯の温度は高くなります)
- 足元は岩みたいになっている
- 体を洗うところやシャンプー、ドライヤーなどは一切ないです
入ってみた感想
暗めの照明とぬる湯の気持ちよさが相まって、本当に落ち着く温泉でした。あまりの気持ちよさに2時間ほど入っていたほど。笑
永遠に入っていられるかのような温度なのです。なので、湯上りはちょっぴり寒い。でも服を着たあたりからものすごくあったかくなってきて、帰りはコートがいらないほど。
ちなみに帰りの車では、しばらくヒーターを入れなかったくらいだからそのあったまり方はハンパではないです。
今までいろいろな温泉に入ってきたけど、1、2を争うほどにこの温泉に惚れました!
4種類あるけど、やっぱりこの大岩風呂が一番よかったかな〜
甲子温泉大黒屋【櫻の湯】について
こちらは、普段は女性専用。混浴が女性専用になっている時は、ここが男性専用になります。
手前に見事なツララがあって、この寒さがわかるかと。でも湯上りは全く寒くないのです。(当たり前かな?笑)
入り口のツララをアップで。「これ頭に刺さったら死ぬかも」なんて笑。
浴槽はこんな感じで、大岩風呂に比べると、小ぶりです。雰囲気はもちろんものすごく良いです。
こちらもかなりの湧出量で、飲泉も可能。
特徴や入ってみた感想は、大岩風呂とほぼ同じ。
甲子温泉大黒屋【恵比寿の湯】について
この恵比寿の湯は、旅館から大岩風呂の方に行く途中にあります。
上記の写真の階段を降りていくと大岩風呂です。
内湯と、露天風呂があるけど、まずは内湯から。(男女別で少しの違いはあるけどほぼ一緒です。)
こちらもたっぷりとした湧出量。大岩風呂は、単純泉だけどこちらは硫酸塩泉。
温度もこちらは43度くらいに感じました。なので大岩風呂達に比べたら少し熱めのお湯ですね。
もし、体を洗ったりする場合はこちらの方がおすすめです。シャワーもありますし。
そしてこちらが恵比寿の湯の露天風呂。
この辺りは雪が多いので、雪見露天になりますね!極楽気分です!
恵比寿の湯に入ってみた感想
やっぱり大岩風呂とは全く違います。単純泉と硫酸塩泉って実は違いがわかりにくいけど、比べてみるとはっきりと違いがわかりました。
僕の感覚では、大岩風呂は癒しの温泉。恵比寿の湯は元気になる温泉といった印象です。
どちらも名湯だな〜と。
あとは好みの問題かと思います。この恵比寿の湯は、栃木県矢板市の名湯「まことの湯」に似ているな、とも思ったかな。
女性専用の時間帯について
こちらは、部屋に置かれていたものです。
左下を拡大してみると、わかるかと思います。
念のためこちらにまとめておきます。
- 朝5:00~7:00と19:00~21:00は混浴は女性専用、櫻の湯は男性専用
- 恵比寿の湯は19:00~21:00に男女入れ替え
女性の方には、ぜひ大岩風呂には入ってみて欲しいなって思います。
あとはそれほど気にすることもないかなといった感じです。
恵比寿の湯は特に、男女の違いはほとんどありませんから。
注意点
あえて言うとすれば、大岩風呂や櫻の湯から帰ってくるときの、上りの階段はけっこう大変です。
何しろお湯の力がすごいですからね。
普段は階段くらいでは、息が切れない僕もここではかなり息が切れます。
とはいえ途中にベンチもありましたし、すごく体の調子が悪い方でなければ大丈夫かとは思います。
年配の方をお連れする時は、注意した方が良いかもです!
甲子温泉大黒屋さん【日帰り入浴】
基本的には、10:00~15:00まで。入浴料700円です。
水曜日は定休日です。
また、冬の時期はスタッドレスでも坂を上がれなくなってしまう可能性があるためそこは注意が必要です。
公式サイトなどを確認しつつお出かけください。
日帰りでも入浴できるけど、宿泊してゆっくり何度もいろいろな温泉に入る方がおすすめです。(日帰りと宿泊の両方を経験してますが、宿泊してゆっくり入った方が魅力を感じました。
ではここから食事編に移って行きます。
【食事編】甲子温泉大黒屋「食事にも感動」
この記事は、甲子温泉大黒屋さんの食事のみをレビューした記事になっています。
結論を先に話してしまうと、ものすごいクオリティの高い食事でした!
「この価格帯では当たり前では?」という方もいらっしゃるとは思うけど、それにしたって素晴らしい食事!
食事の時間については、チェックインの時に「夕食17時半でもいいですか?」と聞かれてもちろんOKです!と。
朝食は、7:30~と8:00から選べるとのことで、8:00にしてもらいました!
食事はどちらも会場にて
僕は一人で来ていたけど座るとこんな感じにのれんを下ろしてくれます。
これ下ろしてくれるだけでなんだか落ち着きます。(ちなみに一人旅)
ではまずは夕食から。
甲子温泉の夕食
こちらは最初に置かれていたものの全体像です。
そしてこちらはお品書き。
ドリンクもいろいろと。
僕は普段、旅に出ると飲んだり飲まなかったりだけど、今日は飲みます。注文したのは、「国権」というお酒。
この国権というお酒は、湯岐温泉の山形屋さんで知ったのだけど、美味しいのでおすすめです。
お刺身は、カワマスと桜マスのお刺身。川魚のお刺身を2種類って滅多に食べれないですよね!
どちらもすごく新鮮で美味しい!
お茶碗で熱が逃げないようにしてあったものは、炊き合わせ。珍しいのは、信田巻と呼ばれるお蕎麦を巻いたもの。(左上です。見えにくくてスミマセン)
味じたいはすごく薄め。それにもかかわらずこれだけ美味しいのは、素材と蒸しかたですかね。
こちらがメイン。福島牛を温泉で蒸したもの。聞いただけで美味しいのがわかるかと。
その後、天ぷらを持って来ていただきました。スミマセン本当は3種類だけどうっかり一つ食べてしまいました。笑(食べてしまったのは、ニンニクだけど、芽の出たニンニクで見た目にも味も最高でした)
この天ぷら、衣は薄いけどサクサクと職人の技を感じたかな。胃がもたれるとかは無縁ですね。
それからイワナの塩焼きとゴボウ味噌。もちろん焼きたてを熱々で、ちょうど良いタイミングで持ってきていただきました。
付け合わせのゴボウ味噌もすごく合いますね。
最後は、ご飯と呉汁。呉汁というのは、潰した大豆を入れたお味噌汁のようなもの。この地方に伝わる呉汁かな。
そしてデザートは苺と栃餅。これも福島の名物を食べれてうれしい。栃餅はすごいクセがあって好みが分かれると思うけど、僕は好きだな〜
最後に、
こんな感じにお茶が用意してくれていたけど、中は麦茶。麦茶はカフェインないので夜もいいですね。緑茶飲むと眠れなくなってしまう僕も安心して飲めました。
というわけで次に朝食です。
甲子温泉の朝食
ご飯とお味噌汁は後から持ってきていただきました。
なんといってもまずサラダがたっぷり!いつも野菜から食べるようにしてるのでありがたい。
真ん中のおひたしは何にも味がついていなくて醤油をかけて食べました。
茹で加減が絶妙すぎて「え、こんなに茹でかたで変わるの?」って思いました。
右上の蓋がしてあるものは、
湯豆腐でした。真ん中には梅が入っています。「こういう湯豆腐って初めてだな〜」と。一つ一つ手作りかと思います。
お味噌汁には、
こんな感じの大きめな珍しいキノコやズイキが入っていていいですね。郷土食を朝もいただけるのです。
食後はロビーでコーヒーも、
自由に飲んで良いそうです。
ロビーでゆっくりと雪を見ながらコーヒーをいただきました。近くの本棚に松本英子さんの著書「49歳、秘湯ひとり旅」があったので読みつつコーヒーを飲みます。
この「49歳、秘湯ひとり旅」という本では6カ所の温泉をまわった様子が漫画になっています。めちゃくちゃ面白いですよ!
というわけでコーヒーも飲んで大満足です!
この後は部屋でゆっくり、、ではなくまた温泉へと向かいました。笑
日帰りでも食事は可能
もしかしたら他にもあるかもしれないけど、こちらが部屋にありました。
僕が日帰りで食事するとしたら間違いなく「イワナの塩焼き定食」だろうな〜
というわけで食事編は以上になります!
【甲子温泉大黒屋】注意点、こんな方におすすめ、お得情報
温泉も食事も部屋もとにかく素晴らしい!って思いました。
とはいえここは山奥の秘湯です。
「これはあらかじめ知っておいた方がいいな」って思うこともあるのでまとめておきます。
- 大岩風呂まではけっこう階段を上る必要がある(駅の階段をすんなり登ることができる方は問題なしです)
- 冬はスタッドレスが必須(というかそれでも上の道に出られない可能性があるのだとか。宿の方に言えば牽引して頂けますが‥)
- 宿のまわりはかなり寒いです(もちろん冬限定)
冬の方が注意が必要ですね!
でも「夏と冬どっちがおすすめ?」って聞かれたら間違いなく「冬!」って答えますよ。
なんでかってとにかく雪景色が美しいから。それにぬる湯から上がってポカポカした感じがとにかく気持ちいい!
【甲子温泉大黒屋】こんな方におすすめ
ではまとめてみます。
- アクセスの良い秘湯に出かけたい(新幹線を使うとかなり便利ですよ。新白河の駅からお迎えがあります)
- 足元湧出の名湯に入りたい(大岩風呂が有名です)
- 1万円代で宿泊したい(それでいて食事と部屋もいいところがいい!)
【甲子温泉大黒屋】お得に宿泊する方法
基本的にどこの予約サイトでも僕の調べた限りでは同じ値段でした。
ところがかなり安く泊まれる方法を発見したのです。
それは、楽天トラベルのセールを利用すること。(楽天のまわし者とかではないのでご安心を)
このセールは5と0がつく日に値段が下がります。(例えば12月10日とか3月25日とか、最後に0、または5がつく日は安くなります)
※これらを利用するにはクーポンの取得が必要です。下記にリンクを作りました。
それからやっぱり楽天カードを作ってポイントを貯めた方がお得ではありますね。(年会費もかからないですしおすすめです)
というのが僕が調べた中で最安で予約する方法です。
このクーポンは、うっかり忘れてしまいがちなので取得しておくのがおすすめです。
僕もうっかり忘れて予約してあとでガッカリしてしまったりしてます。笑
まとめ:【宿泊記ブログ】甲子温泉大黒屋
チェックアウトの後もこちらで「よかったらコーヒー飲んで行ってください」と声をかけていただき、ありがたくいただくことに。
本当に、この雪景色から始まって、温泉、食事、部屋の全てに感動できる旅でした。
1万円代でこのクオリティなら人気があるのも納得です。
僕も正直「もっと安いとこにしとこうかな」とか思ってたけど「ここにきてよかった」って心底思いました。
僕と同じように迷っている方がいたら絶対にここに来てみるといいですよ!
感動の連続を味わえます!